2023.04.23

飲む中絶薬が認可されました(メフィーゴパック)

先日ようやく厚生労働省により、人工妊娠中絶のための飲み薬の製造販売が認可されましたので、今後実用化される見込みとなります。手術と比べて子宮への負担は少なく、うまくいけばより安全な方法になりますので、WHOも推奨しております。経口中絶薬の実用化は新たな選択肢として朗報となります。

この経口中絶薬はメフィーゴパック。2種類の薬剤で構成され、まず妊娠の継続に必要なホルモンを抑えるミフェプリストンを内服し、36~48時間後に子宮の収縮を促すミソプロストールを内服するという方法です。対象の方は妊娠63日(9週0日)以下となっております。臨床試験においては、内服完了後24時間以内に93%で中絶を確認しております。完了しない場合や、中絶は確認できても、その後遺残があり出血が続く場合は手術が必要になります。

ただ薬による中絶も体の負担は少なくありません。人工的に流産を起こすために、多くの人に月経より重い腹痛、出血が起こり、嘔吐や頭痛も伴う場合もあります。たまには我慢できないほどの痛み、大量の出血が続くこともあり、当初はミソプロストール内服後中絶が完了するまでは、入院が必須となることになっております。

一方手術は麻酔を使用して手術中は痛みはなく、決まった日時に短時間で確実に処置が完了します。麻酔や手術の合併症についてもほぼ安全といえますが、ゼロではないのでそうした心配がある方には薬は良い選択肢になると考えられます。

 

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